ミラプロは、福祉とデザイン研究会の実践プログラムのひとつとして、2024年度に新たにスタートしました。滋賀県長浜北星高校・福祉コースの先生と生徒が地域で活躍するデザイナーとともに、「福祉の未来を考える」をテーマに取り組んだ1年間。振り返って見えてきたのは、生徒・学校・地域がともに成長していく姿でした。
外部のチラシづくりから始まった“伝える福祉”
2024年のプロジェクトの主体となったのは、滋賀県立長浜北星高校・福祉コースの教員である高田先生と、長浜北星高校の外部アドバイザーであり、このプロジェクトのデザイナーでもある中井健太さんです。
さまざまな分野で福祉に関わる人々から、教科書には載っていないリアルな声を聞いてきた生徒たち。その中で、「学んだことを“形”にして発信したい」という声が生まれました。
2024年度は、長浜北星高校・福祉コースの魅力を伝えるチラシ制作に挑戦。
さらに、より多くの人に届くよう、TikTokのショート動画づくりにも取り組みました。
生徒たちは、「誰に」「何を」「どう伝えるか」を話し合いながら、福祉コースでの日々の学びや地域とのかかわり、自分たちが感じたやりがいを言葉にしていきました。
当初は「どんな内容にすればいいのか分からない」と戸惑いもありましたが、取材を重ねるうちに、自分たちの経験こそが“素材”になることに気づいた生徒も多くいました。
「介護は大変だと思っていたけど、支えることで誰かが笑顔になるのはすごいことだと思った」
「将来、こういう仕事をしてみたい」
そんな言葉が自然と口に出るようになり、学びが確かな実感へと変わっていきました。

教える・教わるをこえて
1年間の取り組みを振り返り、高田先生はこう語ります。
「中井さんを通じて、外部とさまざまな関わりを持つことができました。
生徒たちが“主体的に考え、動く”姿に変わりましたし、教える側である私たちも、自分事として取り組む中で新しい発見がありました。」
一方、ミラプロのデザイナーであり外部アドバイザーの中井さんも、学校の姿勢に大きな可能性を感じたといいます。
「先生方が積極的に外部と関わろうとしてくださったことが、このプロジェクトを大きく前に進めました。今回の経験をした生徒たちが、これからどれだけ同世代へ広げていけるのか––そこも含めて“デザイン”していきたいです。」
そして、2月に開催された「北の近江振興 高校生サミット」で、生徒たちはこう発表しました。
「福祉の3Kは、感謝される仕事、感動できる仕事、価値のある仕事だと思います」
固定観念として語られてきた“3K”を、まったく別の意味へと自分たちの言葉で変換した瞬間でした。
そして、ミラプロの“次の一歩”へ

1年間の学びを通して、生徒たちが出会ったのは、福祉の“明るい側面”でも“つらさ”でもなく、そこにいる人のリアルな生き方でした。
その気づきが、福祉を「制限された領域」ではなく、「誰もが関われる自由な分野」へと広げていきます。
ミラプロはこれからも、生徒、学校、地域がともに学び合いながら、“福祉の裾野を広げていく挑戦を続けていきます。





