インクルーシブデザインの実践プロジェクトでは、福祉分野と多分野が協働するチームが、約1年をかけて実際に製品やサービスをつくりあげていきます。
2025年は、グッジョブ×ジョブの大きな前進がありました。10月に市民活動団体から一般社団法人 へと法人化したのです。 その目的は「生きづらさを感じる若者に、『はたらく体験』の場を提供する」という取り組みを より広く知ってもらうため。 そのために進めていくことは? 代表の森秋子さんに方針などを伺いました。


一般社団法人として
法人化したもう一つは、行政・学校・支援機関との連携を高めるためです。
法人格があることで、 社会的な信用度が高まります。各機関・組織・事業所などとの信頼関係を築き、「はたらく体験」 提供の仕組みの強化をめざします。
たとえば、長浜市の中学校の場合、就労体験の授業があり、支援学校でも同様の体験がありま す。とはいえ、「支援が必要とされる生徒」を受け入れてくれる事業所の数は多いとは言えない のが現状。
そこで受け入れてくれる事業所をグッジョブジョブが広げ、学校とをつなぐ役割を担えればと考えています。
就労体験はめざしていくことの一例ですが、グッジョブ×ジョブの取り組みに共感し、協力してくれる事業所は着実に増えています。こちらは2024年度の活動実績です。
働く場を提供してくれる企業・事業者数 14件
仕事の数 23件
参加した若者の人数 200人
はたらく活動回数 のべ70回

「はたらく」場の選択肢を増やす
はたらく体験の場を多様に提供することは何につながるのか──。
体験の選択肢があることで、それぞれの職業に対しての解像度が高まります。また自分がどんな仕事に向いているのか、つまり自分の適性把握につながります。
「逆に自分がどんな仕事に向いていないのかを自覚できると思うんです」と代表の森さん。
これは実際にグッジョブジョブの働く体験に参加した若者の「自分の得意分野だと思っていたら想像以上にしんどかった」という感想を受けて気づいたことだといいます。
また、自分の特性やスキルがその仕事とマッチすれば、天職になるかもしれない。実際にある事業所の仕事に参加した若者はそのまじめで丁寧な働きぶりが見初められ、直接雇用に至ったケー スも。
さらに今年からはスキル習得の場として「デザイン講座」も実施。プロからスマホでのWebサイトの作り方などを教わる機会も設けました。
より拡散していく
「仕事を選べるって大事なことだと思うんです。協力してくださる事業所さんを増やしていくのはミッションの一つです。ただ、それ以上に大事なのは、参加する若者を増やしていくこと。支援学級に通うなどの若者には周知がしやすい一方、普通クラスにいながらコミニュケーションに困難を感じている子をはじめ、学校に行けてない、行けてなかった若者などには情報が届きにくい側面があります。そういった層への拡散が今後の課題であり目標です」
この記事 の冒頭のパンフレットも取り組み周知のための作成したものです。 法人化にあたり、森さんはグッジョブジョブの運営に専念するため長年勤めた仕事を退職。
はたらく体験のときも一緒に現場に行き、若者たちと汗を流します。
「みんなが生き生きと仕事に関 わっている姿を見ているのがなにより楽しいんです」
滋賀県でも珍しいというこの取り組みを、着実に前に進めていきます。

この記事を書いた人 | 矢島絢子
