長浜市社協「福祉とデザイン研究会」が2026年度グッドデザイン賞を受賞しました
社会福祉法人長浜市社会福祉協議会が取り組む「福祉とデザイン研究会」が、2026年度グッドデザイン賞を受賞しました。日頃から研究会を支えてくださっている当事者の皆さま、デザイナー、企業、教育機関、関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。
「ひとりの困りごと」を、まちを良くするアイデアのタネに
「福祉とデザイン研究会」は、福祉の現場にある「ひとりの困りごと」を、解決すべき課題としてだけでなく、「まちをより良くするアイデアのタネ」として捉える取組です。困りごとの当事者、デザイナー、企業、教育機関など多様な主体が社会福祉協議会とチームになり、新たな社会資源を生み出しています。
今回は、製品やサービスそのものではなく、福祉の課題をきっかけに異なる分野の人が出会い、対話し、ともに価値を生み出す「地域の仕組み」がデザインとして評価されました。
審査員評価コメント(抜粋)
地域福祉の中間支援を担ってきた社会福祉協議会が、自らの役割と、地域の人々が参加できる枠組みそのものをデザインし直している点を高く評価した。社協が培ってきた信頼やネットワークを、多様な人が地域の暮らしに関われる共創の基盤としてひらくことで、「誰が地域の暮らしを支えるのか」という前提そのものを広げている。制度の狭間にある一人ひとりの「困りごと」への足元の実践から制度へと働きかけ、地域共生社会を支える仕組みそのものを更新していく、ボトムアップのソーシャルイノベーションの好例である。
【グッドデザイン賞公式ページ】
2026年受賞公式サイト コメント掲載ページ
▶︎https://www.g-mark.org/gallery/winners/37994
本取組のポイント
- 「ひとりの困りごと」を、地域の可能性として捉え直す
一人ひとりの困りごとを、まちをより良くするための「アイデアのタネ」として捉えます。 - 分野や立場を越えた「共創」
福祉、デザイン、企業、教育、市民活動などの境界を越え、「支える/支えられる」ではなく、それぞれの力を持ち寄って新しい価値を生み出します。 - 社協が「つなぐ・翻訳する・伴走する」
異なる分野が協働すると、言葉や考え方の違いから摩擦が生まれます。その摩擦を、新しい価値を生む「良いぶつかり合い」に変えていくことも、社協の役割と考えています。
これまでの歩み
本研究会は、2021年に企業等と開いた多分野連携の場がきっかけです。参加者から「福祉の専門用語が多く、話についていけない」「課題が大きすぎて、自分に何ができるのか分からない」という声が聞かれ、福祉の専門家だけで解決するのではなく、「より良い暮らしや地域を、いろいろな人と一緒にデザインする」という考え方に転換しました。
- 2022年:「福祉×デザイン」をテーマに公開講座を開催
- 2023年:困りごとの当事者とデザイナー等による実践型プロジェクトを開始
- 2023年度〜2026年度:4年間で10の実践プロジェクトが始動
- 公開セミナーを3年間で計9回開催し、延べ322人が参加
- 2025年度:視察・講演等が75件に。関わる企業・教育機関・団体等は、2023年度の6機関から17機関へ
- 2026年度:長浜市の予算による継続実施へ
研究会から生まれた活動が一般社団法人として法人化したり、関わった企業が福祉の視点を取り入れた新たな事業に取り組んだりするなど、個々のプロジェクトを越えた広がりも生まれています。
全国の社協で初めての受賞
今回の受賞は、社会福祉協議会そのものが事業主体・応募者となり、社協職員自身もデザイナーとして参画した取組としては、全国で初めてです(長浜市社協調べ)。
また、長浜市のグッドデザイン賞受賞は5件目で、「地域の取組み」部門では初めてとなります。
今後について
私たちはこの受賞を、これまでの取組の「ゴール」ではなく、次の実践へのスタートと捉えています。「福祉=支援」だけでなく、「福祉=well-being=より良い暮らしをみんなでデザインすること」という考え方を、さらに地域に広げていきます。あわせて、大学等の研究機関とも連携し、現場で生まれた方法や社協職員による伴走・中間支援のあり方を検証・体系化して、他地域にも展開できる共創モデルづくりを進めます。
受賞展示会・受賞祝賀会
- 受賞展示会:2026年10月31日〜11月4日
- 受賞祝賀会:2026年11月4日
受賞対象概要
| 受賞対象名 | 福祉とデザイン研究会 |
| 一般名称 | 地域共生社会に向けた取り組み |
| 応募カテゴリー | 19-01 地域の取り組み・活動 |
| 応募者・事業主体 | 社会福祉法人 長浜市社会福祉協議会 |
| ディレクター/デザイナー | 山岡伸次、藤田みどり、合同会社kei-fu 荒井恵梨子 |
| ウェブサイト | https://fukushi-design.jp/ |
グッドデザイン賞について
1957年に創設された、日本を代表する総合的なデザイン評価・推奨の仕組みです。製品や建築に限らず、サービス、システム、地域づくり、社会貢献活動など、暮らしや社会をより良くする取組を「デザイン」として評価しています。
【グッドデザイン賞公式ページ】
2026年受賞公式サイト掲載ページ
▶︎https://www.g-mark.org/gallery/winners/37994

