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インクルーシブデザインチャレンジ!第2回公開セミナー2025

2025 12/15
インクルーシブデザインチャレンジ!

2025年10月18日(土)さざなみタウンにて「インクルーシブデザインチャレンジ」の公開セミナーが開催されました。

今年度第2回目のセミナーとなる今回は、実践チームが取り組みを振り返り、進捗を発表。そして、アイデアをさらに発展させるためのワークショップを行います。

今回も一般社団法人シブヤフォントの古戸勉さんとライラ・カセムさんを講師として、お迎えしました。

第1回目公開セミナーの様子はこちらの記事と動画でご覧いただけます。

2025年 第1回公開セミナーレポート&動画
福祉とデザイン研究会
インクルーシブデザインチャレンジ!第1回公開セミナー 2025 | 福祉とデザイン研究会 「福祉とデザイン研究会」が主催する「インクルーシブデザインチャレンジ」。今年で3年目を迎えるこのセミナーには、東京や長野といった遠方から、また地元・長浜で新たな…
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映像 | 福祉とデザイン研究会 研究会の紹介動画や公開セミナーの映像を公開しています 福祉とデザイン研究会 紹介動画 https://youtu.be/R4LQphtTJaU?si=kwlQRlpV_HA7UuOq 2025年度 インクルーシブデ…
目次

第2回目「インクルーシブデザインチャレンジ!」スタート!

ライラさん

「1ステップずつ楽しみながら取り組めば、必ず良い成果が出てきます。」

古戸さん

高校生も参加してくれていて多様化を感じます。今日の発表、楽しみです。

2人からのコメントとともに、第2回目のインクルーシブデザインチャレンジがスタートしました。

5つのチームの活動報告

福祉とデザイン研究会 長浜市社会福祉協議会 インクルーシブデザイン


ここでさっそく、プロジェクトの活動報告 1つめのワークショップがスタート!

参加者は発表を聞きながら感じた「!」を 青い付箋に、「?」を赤い付箋に書き出します。

この付箋を使ったアイデア出しが、次のステップにつながる大切なプロセスになります!

誰もが観光できるまち!「ミラプロ」

北星高校ビジネスコースのチーム「ミラプロ」は、黒壁エリアをより観光しやすい町にするため、インクルーシブ観光マップ「黒壁きゃんせMAP」を制作しました。「きゃんせ」とは、長浜の方言で「どうぞ・おいで」の意味です。

制作にあたり、子ども連れの家族や車椅子ユーザーにヒアリングを行い、トイレの位置やスロープなどのバリアフリー情報を調査。さらに、車椅子での移動ルートやおすすめスポットを紹介するInstagramも開設し、女子高生らしさを大切にしながら、誰もが楽しめる観光体験を発信しました。

ライラさんは「対象者の状況を踏まえたリサーチが素晴らしい。“女子高生らしさ=楽しむ力”をもっと活かすとさらに魅力的に。Instagramは海外にも届くはず。」とコメント。

古戸さんは「女子高生という強みを活かした素晴らしい取り組み。」と評価しました。

創造力を広げよう「わだちプロジェクト」

「わだちプロジェクト」は、さまざまな立場の人がいることに気付くきっかけとなる体験型コンテンツを企画。
今回は電動車いす体験イベントを実施し、人混みを想定した狭いコースを走るなど、楽しみながら気付きが得られる仕掛けを用意しました。
当日は子どもを中心に約40人が参加。「子どもたちの想像力を広げる体験になれば。」と語ります。

「障がいを理解してもらうのは難しい。だからこそ、違いのある人と過ごした時間の中で生まれる実感が大事。イベントが“楽しかった”で終わらないよう、感じたことを言語化してみて。“障がい”という枠を外して考えること!」とライラさん。

古戸さんからは、「まずは自分たちが想像力を発揮し、立場を越えたコミュニケーションをつくること。今回の成功体験を深め、広げてほしい。」と助言されました。

人と人を混ぜ合わせ、つながりをつくる「Mazzel(まぜる)」

訪問介護を受けながら1人暮らしする中村蓮さん。孤独を感じた経験から、「バーのマスターになって、仲間をつくりたい」と、自己紹介しながら遊べるカードゲーム「まぜまぜフレンズカード」を開発しました。

「寂しさや孤独は、障がいの有無を問わず多くの人が抱えるもの。ゲームを通じて垣根を越えてつながれるのが面白い。」と古戸さん。

ライラさんからは、「蓮さんがマスターになるという発想がヒント。役割のあるルールを取り入れると、さらに魅力的なゲームになる。」と提案がありました。

言葉や国、年齢の壁を家庭料理で超える「gottani(ごった煮)」

福祉とデザイン研究会 長浜市社会福祉協議会 インクルーシブデザイン

外国人の孤立をなくし、誰もが暮らしやすい地域を目指すチーム。「食卓を囲めば国境を越えられる」というコンセプトのもと、日本語が話せない外国人の方から家庭料理を教わり、一緒に調理を行いました。言葉が通じないことによるコミュニケーションの難しさや工夫の必要性などが共有されました。

ライラさんは「 “ただレシピを教わる場”にしない工夫を。長浜の食材を使ってみるとか…、失敗も楽しめる場にすると、より深い交流が生まれるかも。」
古戸さんからは「年に数回でも顔を合わせて話し、困りごとを聞く。その積み重ねが関係性を育てる。」と活動を継続することの大切さが伝えられました。

誰もがいつまでも安心して通えるお店づくり「平和堂チーム」

誰もが使いやすいお店をつくるため、店内の簡易マップを作成。認知症の方や高齢者、小さいお子様連れの方にも使いやすいようにこれから改良していきたいと発表しました。

「店内の雰囲気やスタッフのふるまいなどに視点を合わせるのが良いのでは。実際自分は、顔を覚えてくれて丁寧なスタッフがいる平和堂を選んでいる。」とユーザーとしての意見を共有。「そもそもマップが読めない、紙自体を見ない方も多いかも。」と古戸さん。誰もが安心して通えるお店に必要なものはマップなのかという点に疑問を投げかけました。

ひらめきの連鎖!連想ゲームでアイデアを展開!

福祉とデザイン研究会 長浜市社会福祉協議会 インクルーシブデザイン

発表後、模造紙には参加者が感じたたくさんの気付きが集まりました。
各チームは、その中から気になるキーワードを1枚選び、連想ゲームにチャレンジします。

ここでライラさんからサプライズ。各チームに、「共感」「多様性」など、つい使いがちな言葉がNGワードとして提示されました。

思わず「え〜!つい言っちゃいそう!」「むずかしい!」と声が上がります。

1分ごとにキーワードをつなげていき、次々と発想を重ねる参加者たち。
短時間で多様な視点が飛び交い、新たな言葉や発想が生まれる時間となりました。

その後は「アイデアシート」を使って、連想ゲームで出てきたワードをもとに、チームで新しい企画を考えます。

現実にはまだないアイデアでもOKというルールのもと、青天井で自由に発想し、未来の可能性を大胆に描きます。

発想は無限大!みんなでつくる“未来新聞”

福祉とデザイン研究会 長浜市社会福祉協議会 インクルーシブデザイン

「それもいいね!」「面白い!」との声が飛び交う中、各チームのアイデアシートが完成しました。最後に、本日の仕上げである未来新聞の作成に取り組みました。アイデアシートをヒントに、チームの未来の活動内容についてニュースを描き出していきます。

現実的な構想から「こんな未来が来たらいいな~!」という大きな夢まで、楽しみながらアイデアを膨らませました。

わだちプロジェクト

「“逃走かくれんぼ”を長浜で開催!優勝は80代・小学生・電動車いすユーザーの異色チーム」という未来新聞を発表。年齢や障がいの有無にかかわらず、それぞれの強みを活かして挑戦するストーリーが紹介されました。

ライラさんと古戸さんは、多様性を声高に掲げなくても、自然と誰もが参加できる点、そして“楽しさ”から次々と生まれるアイデアの勢いを評価。「お互いの強みを補い合うというところがキーワードになっていた。」とコメントしました。

gottani(ごった煮)

福祉とデザイン研究会 長浜市社会福祉協議会 インクルーシブデザイン

「世界の家庭料理が混ざり合うフェス開幕!」と題したポスターを作成。多国籍の家庭料理が並び、参加者が自由に味わえる食イベントと通して、国境を越えて家庭の味同士をかけ合わせ、新しい料理を生み出す企画が紹介されました。

「食を通じた実験も面白そう。海外の調味料を混ぜ合わせるなど…。次のコンテンツが楽しみ。」と今後のブラッシュアップに期待が高まります。

ミラプロ

「長浜からご当地アイドル誕生!街全体が“歌でつながる広場”に」という楽しい見出し。長浜でアイドルオーディションを開催し、聖地巡礼や観光と連動した新しい取り組みを提案しました。誰でも歌や演奏ができるスペースを設置し、音楽が日常にある町を目指します。さらに活動が広まれば、メンバーが有名人になり切り、某有名番組のオマージュ企画をつくるという未来も構想。

「キッチンカーアイドルや町のおばちゃんアイドルなど、町ぐるみで広がりそう!」とさらに想像が膨らみました。

Mazzel(まぜる)

福祉とデザイン研究会 長浜市社会福祉協議会 インクルーシブデザイン

蓮さんがマスターのカードゲームのバーが15周年を迎えた未来を発表。常連客のカードで壁一面が埋まり、世代や立場を超えて人がつながるコミュニティバーとして定着した姿が紹介されました。

講師の2人からは「カードを活かし、蓮くんを中心にコンテンツを考えていくとさらに面白くなる。マスターとしての演出が楽しみ!」とユニークなバーが育つ未来像は、会場の大きな盛り上がりを呼びました。

平和堂

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「平和堂をアート空間に変える」という構想を発表。鮮魚コーナーは魚のバルーンを浮かべて水族館風に演出し、お面をかぶって交流をするなど、子どもも大人も参加できるアート企画を展開しました。さらに「こんな平和堂はイヤだ」企画を通じて、楽しみながら顧客の声を取り入れ、店舗改善につなげる姿勢も示しました。

「地域の小学校や福祉作業所なども巻き込むと面白そう。」「無人化の流れに逆行する、地域で愛されるスーパーならではの強みがある。」と評価。地域とともに進化する平和堂の未来に期待が寄せられました。

まとめ

第2回目の今回のセミナーでは、取り組みが進むにつれ、参加者同士の距離がぐっと近づき、「それ面白い!」「こんな視点もあるね。」と意見が飛び交い、自然と笑顔が広がる瞬間があちこちで見られました。今回の内容を活かして、それぞれのチームがどんな形でアイデアを深めていくのか、楽しみです。

最終プレゼンテーションは、2026年2月21日(土)に開催予定。

1年を通じたプロジェクトの成果発表とトークセッションを行います。

インクルーシブデザインに興味がある方、どのような取り組みが進んでいるか気になる方は、ぜひ第3回目の公開セミナーへお越しください。

参加申し込みはこちらから
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